親の気持ち、本人の気持ち。 [小耳症]
はいさぁい♪みなさん元気ですかぁ~♪
7月1日の水曜日、ザ!世界仰天ニュースを観たんですけどね、
口唇口蓋裂の女性のことをやっていました。
重度の口唇口蓋裂で手術を何度もしていることや、
小学校や中学校での生活や、親御さんと意見が違う時期もあったことなど、
今までの人生が描かれていて、
母親とふたりで観ていたんですけど、、
まぁ、、、いろいろな気持ちになりました。
ということで、、
今日は、
その特集を観て感じたことや、
僕自身の経験や思ったことを小耳症トークもからめて感想をちょこっと。
その女性を産んだお母さんは、
赤ちゃんが唇が割れた状態で生まれてきたことを知ったとき、
とてもショックを受けたそうです。
そして、7歳年上のお兄ちゃん(赤ちゃんのお兄ちゃん)に赤ちゃんをみせるとき、
とても不安になったそうです。
しかし、
赤ちゃんをみたお兄ちゃんの第一声は、
「めっちゃかわいい」
だったことで、
救われたということでした。
僕は、
小耳症本人だから、
お母さんの気持ち、、わかるようでやっぱりすべてはわからないし、、
それよりも、生まれてきたときに、
ショックだったと思われると、、ちょっと悲しくなるかな、、
というのが正直な気持ちでした。
でも、
今まで、小耳症のお子さんの親御さんとお会いして、話をきいてきて、、
ショックを受ける気持ちも、、わかるような気がするんですよね。
健康な身体で産んであげられなかった、、
そう思われる気持ちがあるようで、
もちろん、それだけではない、他の気持ちもあるだろうし、
それはことばでは表現できないような感情なんだろうし、
どんなに想像しても親御さんと同じ経験をしていないから、、
結局は想像でしかないんだけど。。
だから、
お母さんは、ショックを受けていいんだと思うし、、
僕は悲しくなってもいいんだと思うし。
そこから、始まるんですよね。
いろいろなことが。
そんなことを感じました。
そして、まずはお母さんの心。
お母さんが前を向いて立ち上がって、
そこから、、その子の未来につながっていくんだろうな、、
と思いました。
その後、親御さんは、その赤ちゃんのために手術をする選択をして、
有名な大学病院で手術をするんだけど、
親御さんとしては、治してあげたい一心なんだな、、
っていうのが、、とても心にきました。
これは、
僕がお会いした親御さんたち、みなさん同じように思っているようで、
「治せるなら治してあげたい」という気持ち。
その気持ちは親なら当たり前なのかもしれないけれど、
小耳症本人としては本当にありがたいな、、って思います。
ちなみに、
口唇口蓋裂はわりと年齢が早い段階での手術のようなので、
お子さんの意思をきいてあげるとか、、そういう時間はあまりないし、
それに、機能という面でも違うようですね。
そこは小耳症とは少し違うところですね。
小耳症の場合は、
耳介形成の手術は10歳前後というのが、一応の目安みたいになっているから、
本人も手術のことをわかっているし、
機能の面でも、聞えるようにならないのであれば、
手術をしなくてもいいというような考え方もあるみたいだし。
でも、考えや意見はいろいろあるにしても、
親御さんの「治してあげたい」という気持ちは、
いろいろな親御さんの話を聴いて、、
どこまでわかっているかはわからないけれど、
僕なりにはわかっているつもり、、
というか、、よく感じることです。
その後、、赤ちゃんは何度か手術を重ねて大きくなって、、
小学校に入学するんですね。
そして、
小学校生活を送っていたある日、
「お母さん、私と他の子は何が違うの?」
と泣いて女の子がお母さんに言ったのですが、、
そのシーンは、、胸が痛かったです。
子どもって、、本当に正直というか残酷というか、、
何気ないことばだったり陰でコソコソ言われたり、、
それで、傷ついたりするんですよね。
陰でコソコソ言われたこと、僕もあったし。
もちろん、みんながみんなイジメみたいな、
そういう経験をするわけではないと思うけど、
見た目が違うとやっぱり何か言われることはあると思うんですよね。
だから、
小学校低学年の彼女は、、
純粋に、お母さんにきいたんだろうけど、、
その気持ち、、
先天性疾患を持つ本人として、、痛いほどよくわかりました。
逆に、お母さんの側からすると、、
その質問、、とてもつらかっただろうな、、と思います。
小耳症のお子さまの親御さんの不安の中に、
子どもが耳のことに気がついたらどう説明すればいいか。
子どもが学校で何か言われて帰ってきたとき、どう話してあげればいいか。
ということがあるんですね。
必ずその話はあるんですね。
いつかはちゃんと説明しなければいけないときが来る。
でも、
そのときが来るのが不安だったり、そのときどういう心境になるのか、、
ということは、、
親御さんからよく話をききます。
もちろんすべての方がそうではないかもしれませんが、
乗り越える部分でもあるのかな、、
と感じます。
僕は、実際に母親にそんなことをきいたことはなかったけど、
おかぁも、、僕にきかれたらどう説明しようか、、、悩んでいたのかな、、
と放送を観ていて思ったりもしました。
その女の子のお母さんは、
女の子はまだ小学校低学年だったけど、、
ちゃんと説明してあげていました。
もちろん、
だからと言って小学校低学年の子どもがすべて理解するわけではないと思うし、
納得するわけでもないと思います。
でも、
しっかり説明をしてくれたという、、
そのことは女の子にとって、大きなことだったのかな、、
と思いました。
ただ、
これも、みんながみんな同じわけではないので、
説明するタイミングや言い方っていうのも、
お子さんそれぞれの性格や状況で違うと思うので、
一概に何がいいかって、、言えないんですよね。
ひとりひとり違うから、、
正解はないのかもしれないけれど、
だからこそ、心の準備やどのように説明するか、、
考えたり悩んだりするんですよね。
説明をされた女の子は、
一応納得というか、、理解はしたのかな、、
でも、、
写真を撮るときは笑わなかったと放送ではいっていました。
そして、
小学校、中学校生活はあまり楽しい感じでもない中で過ごし、
いざ、高校入学。
そしたら、
その高校では、自分の顔を悪くいう人がいなかったということで、
とても楽しく高校生活を過ごせたそうです。
友達にメークをしてもらって、彼女自身に、、光が見えたのかな、、
そんな風に感じました。
そんな、楽しい高校生活、
最後の1年というときに、
手術をしなくてはいけなくなって、
3回の大きな手術があるから、学校に行けなくなってしまうんですね。
このとき、、今までと違うことが起きたんです。
親御さんは、今まで治してあげたい一心だった。
でも、、
このとき、
彼女は、高校生活を優先したかったことや、今までの想いが爆発して、
親御さんと初めて意見が違ったんですね。
結局、、
そこにたどり着くのかな、、
観ていてと思いました。
親御さんは治してあげたい。
でも、、
治してあげたいが先行しすぎちゃって、
子どもの心がついていかなかったりしちゃう。
子どもの心に気がつかなかったりしちゃう。
もちろん、親御さんが悪いわけじゃないと思います。
でも、
子どもにも、本人にも、考えや感じることがあるんですよね。
結局、
この女性と親御さんはお互いに言いたいことを言い合ったんですね。
そして、彼女は手術をしたんです。
お互いに自分の気持ちを言い合って、
お互いに傷ついたかもしれないけれど、
それでも、言わないよりは言ってよかったのかな、、
って思う部分もあります。
本人として。
まぁ、、それがよかったと思えるかどうかは、、
そのあと、みんなが笑顔でいるかどうか、、
ってことだから、
そのときにはよかったかどうかなんて、、
わからないんだろうけど。
ちなみに、
僕は特に母親に耳のことで何かを言ったこともなかったし、
耳のことで喧嘩とかしたこともなかったのですが、
先天性の疾患を持って生まれてきて、
「なんで僕だけ」「なんで私だけ」という気持ちになるのも、、
なんとなく、、わかります。
それは、本人が自分で乗り越えるしかないのかな、、
って思うけど、
それをどうやって乗り越えるのかは、、
正直わからないです。
ただひとつ、
僕も小耳症で生まれて嫌なことを言われたこともあったし、
嫌な思いをしたこともあったけど、
これはもう、、しょうがないことだから。
僕は僕でしかないんだから。
前向いて立ち上がるしかないし、それを乗り越えるしかないんですよね。
嫌な思いをしたことを、何かができないことを、
耳のせいにすることで、人生楽しく生きられなくなっちゃうのは、、
なんか、、残念な気がするし。
そりゃ、この耳だからこそ嫌な経験をしたり、できないこともあったり、、
そういうことはもちろんあるけれど、
それだけじゃないから。
そう言えるのは、
僕が35歳だからなのかもしれない。
もちろんそこまでに多くの方々に出逢い、
いろいろなことを感じて、、
それで今の僕があるわけだから、
出逢った人やまわりの人には感謝なんですよね。
自分ひとりでは乗り越えることはできなかったと思うし。
まぁ、、正直、、乗り越えた、、っていう感じもあまりない、、
という気もしなくもないですが^^;
でも、
僕が35歳云々とかではなく、
20歳でも、前を向いている人はいると思うから、
やっぱりそれも人それぞれなんでしょうね。
今現在の彼女は、とても輝いていました。
いろいろなことを乗り越えたからこそなんだと思います。
それでも、
嫌な思いをすることはこれからもあるかもしれない。
でも、
それを跳ね返すだけのパワーが彼女にはあるように感じました。
カッコよかったです。
今回のこの番組を観て、
親御さん側の気持ちもよく表現されていたし、
口唇口蓋裂本人の気持ちもよく表現されていたし、、
口唇口蓋裂や小耳症のような先天性疾患のお子さんのご家族の方々は、
お互いが、お互いの立場のことを少しはわかることができたんじゃないかな、、
という気がしました。
子どもの気持ちが少しはわかっていただけたかな、、
とも思うし、
逆に、
先天性疾患を持って生まれた子ども、本人として、
親御さんの気持ちも少し、、わかったような、、
そんな気もします。
もちろん、
健常者の方々には、
先天性疾患の人やそのご家族の、それぞれの想いについて、
いろいろ感じることもあったと思うし、
そういう病気、、っていうのかな、、
そういうものがあるということが少しでもわかっていただけていれば、
いいのかな、、と思います。
ん?何目線?僕^^;
一応、、先天性疾患、、
先天性小耳症で生まれた本人として書いているブログなので、
先天性疾患を持つ本人目線ということで^^
口唇口蓋裂と小耳症、、
もちろん、症状は違うけど、、
同じ先天性疾患だし、
僕も通院時や入院中、そういう子を見たり接したりしたから、、
なんとなく、、親近感じゃないけど、、
そういうのがあるんですよね^^;
まぁ、、勝手にそう思ってるだけですが^^;
あ、話、、それちゃった?
最後に、
今回、番組で小林さんを見て、
小林さん、素敵だな、、輝いてるな、、
と思いました。
手術を何度もして、
嫌な思いをしたこともあっただろうし、
つらいこともあっただろうし。
それでも、
「今」輝いている小林さんは素敵でした。
その姿が、
口唇口蓋裂の人やそのご家族、
他の方々に勇気や希望を与えるんですよね。
だから、、
僕自身も、小耳症本人として、
自分にできることを少しでもやっていければいいな、、
と改めて思いました。
ということで、、
今日は小耳症トークって言えるのかな?
でもまぁ、、
カテゴリーは小耳症にしておこうね^^
みなさま、今日も1日素敵にお過ごしください☆